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高齢で賃貸を断られたら。保証人なしで借りる方法とセーフティネット住宅
2026年8月17日時点の情報です。
保証人がいなくても契約はできます。ただ、一般の物件に飛び込みで申し込むかぎり、年齢で断られやすいのは変わりません。探し方を変えると通ります。

保証人はもう要りません。いまは保証会社を使います
保証会社は、家賃が払われなかったときに大家へ代わりに払う会社です。この形が広まったので、保証人を立てられないことは断られる理由になりません。保証料は、契約のときに家賃の0.5〜1か月分。そのあと1年ごとに1万円ほどです。
ただし審査はあります。年齢では落ちません。見られるのは次の3つです。
保証会社の審査で見られること
収入
家賃が収入に対して高すぎないかを見られます。年金でも大丈夫です。
過去の滞納
家賃を払えずに退去したことや、クレジットカードの支払いが止まったことがあると引っかかります。記録が残っていて照会されます。
緊急連絡先
連絡がつく相手を1人書く欄があり、空欄のままでは審査に進めません。親族でなくて大丈夫です。友人や知人でよいことになっています。連絡先であって保証人ではないので、名前を書かれた友人にお金を払う義務は一切ありません。
落ちても、そこで終わりではありません。保証会社ごとに基準が違うので、不動産会社に、ほかの保証会社を扱っていないか聞いてみてください。
それでも年齢で断られるのは、亡くなったあとに部屋が片づかないからです
部屋を借りている人が亡くなると、その契約は相続人に引き継がれます。大家は勝手に解約できず、残った家具や家電も勝手に処分できません。相続人が見つからないと、その部屋は何年も空いたままになります。
発見が遅れて特殊清掃が入った場合は、そのあとおおむね3年間、次の入居者に伝えることになります。伝えれば家賃を下げざるを得ません。老衰や病気で亡くなった場合は伝える必要がないので、遅れるかどうかが分かれ目です。
そのうえで、大家には貸す相手を選ぶ自由があります。保証を選び直して受任者を決めてもらうより、断って次の申し込みを待つほうが早い。こちらから先に決めて申し出るか、最初から受け入れる前提の部屋に行くかの、どちらかになります。

保証の選び方と、荷物を引き取る人を先に決めておく
高齢者住宅財団の保証 ── 原状回復と荷物の撤去まで入っています
高齢者の住まいを専門に扱う財団が、家賃の保証をしています。普通の保証会社が保証するのは滞納した家賃だけですが、こちらは部屋を元に戻す費用と、残った荷物を撤去する費用まで入っています。大家がいちばん心配しているところが、これで消えます。
保証料は2年で月額家賃の35%、最低1万円。家賃6万円なら4万2千円です。年齢の上限はなく、生活保護を受けている方も使えます。条件は、家賃が月収の半分以下であること。年金だけでも見てもらえますし、足りなければ貯金の額でも判断してもらえます。
申し込みは大家か管理会社を通す決まりで、本人が直接は申し込めません。部屋を探すときに、不動産会社へ「高齢者住宅財団の保証を使いたい」と伝えてみてください。
受任者 ── 亡くなったあとに、解約と荷物を引き受ける人
契約のときに「受任者はどなたですか」と聞かれることがあります。亡くなったあとに部屋を解約して荷物を引き取る役目を、誰かに頼んでおいてください、という意味です。保証人が引き受けるのは家賃の支払いで、こちらは亡くなったあとの解約と荷物。別の役目です。
頼める人がいなくても、自分で探さなくて大丈夫です。いちばん多いのは、その物件を管理している会社が引き受ける形です。不動産会社が候補を出します。大家と家賃保証会社は受任者になれない決まりです。部屋の解約が遅れるほど保証する家賃が増えて、借りた側と利害が食い違うためです。
亡くなったあとの手続きを頼む契約(死後事務委任契約)を結ぶなら、そこで頼む人にこの役目もあわせて頼めます。何を頼めて、いくらかかるかは死後事務委任契約にまとめています。
最初から高齢者を受け入れる前提の部屋を探す
| 保証人・保証会社 | 見守り | |
|---|---|---|
| UR賃貸住宅 | 要りません | なし |
| セーフティネット住宅 | 保証会社に入る | なし |
| 居住サポート住宅 | 保証会社に入る | あり |
部屋の数は、URが団地のある地域だけ、セーフティネット住宅が全国、居住サポート住宅は始まったばかりでまだ少ない状況です。
UR賃貸住宅 ── 保証人も保証会社も要りません
本人の書類だけで契約できます。礼金、仲介手数料、更新料もかかりません。入居のときに要るのは敷金2か月分と、日割りの家賃・共益費です。
条件は収入です。家賃8万2,500円未満の部屋なら、月収が家賃の4倍あること。年金だけで足りない場合は、貯金が月額家賃の100倍あれば、それで代えられます。家賃6万円の部屋なら貯金600万円です。
セーフティネット住宅 ── 高齢者を断らないと届け出てある部屋
高齢者、障害のある方、子育て世帯などの入居を断らない、と大家が届け出た部屋です。専用の検索サイト(セーフティネット住宅情報提供システム)があり、都道府県と市区町村を指定して、家賃と間取りから探せます。
居住サポート住宅 ── 見守りが付いている部屋
2025年10月に始まった仕組みで、市区町村または都道府県が認めた部屋です。1日1回以上、通信機器を使った安否の確認があり、月1回以上は人が訪ねてきます。困りごとが出てきたら、介護や福祉の窓口につないでもらえます。
大家にとっては、発見が遅れる心配が消えます。始まったばかりで数は多くありませんが、増えていく仕組みです。
部屋探しに間に入ってもらえる窓口が、全国にあります
高齢者向けの部屋を扱ってきた不動産会社や管理会社、高齢者や生活に困っている人を支えてきたNPO法人、市区町村の社会福祉協議会。こうした、もともとこの分野で動いてきたところが、都道府県の指定を受けて相談を受けています。居住支援法人という名前がついていて、全国に1,100ほどあります。
相談の窓口を置くことに国の補助が出ているので、相談と部屋探しの手伝いは無料です。見守りや保証を契約する場合は、有料になります。
相談すると、ここまで引き受けてもらえます
部屋を探す
その地域で高齢者を受け入れている物件を教えてもらえます。内見や契約に付き添って、大家への説明を代わりにしてもらえます。
入居したあとの見守り
安否の確認や、困りごとの相談。保証会社に書く緊急連絡先を引き受ける法人もあります。
亡くなったあとの解約と荷物
2025年10月から、受任者として引き受けられるようになりました。頼める人がいない場合の受け皿になります。
家賃の保証
家賃債務保証をしている法人もあります。保証会社の審査に通らなかった場合の相談先になります。
近くの窓口がどこかは、市区町村の住宅の担当課で教えてもらえます。地域包括支援センターでも分かります。都道府県のホームページにも、指定した居住支援法人の一覧が載っています。
よく聞かれること
亡くなったあと、契約はどうなりますか
普通の賃貸借契約は、相続人に引き継がれます。相続人が解約するまで家賃が発生し続けるので、大家はそこを心配しています。
終身建物賃貸借という契約の形もあります。生きているあいだは契約が続き、亡くなった時点で終わります。相続人に引き継がれません。扱っている物件は限られるので、部屋を探すときに不動産会社へ聞いてみてください。
いま住んでいる部屋でも、受任者を求められますか
後から求められることはあまりありません。賃貸借契約そのものを結び直すか、更新のときに合意する必要があるためです。
年齢だけを理由に断るのは、決まりに反しませんか
大家には貸す相手を選ぶ自由があるので、断ること自体は認められています。そのうえで、高齢者を断らないと届け出た部屋(セーフティネット住宅)や、見守りが付いた部屋(居住サポート住宅)を用意する形で、選べる部屋を増やす方向に進んでいます。
保証料を安くする方法はありますか
保証料を助成している市区町村があります。助成の条件と金額は市区町村ごとに違うので、住んでいる市区町村の住宅の担当課で確認してみてください。
出典
- ・一般財団法人高齢者住宅財団「家賃債務保証制度」(保証料・保証の範囲・収入の条件)
- ・都市再生機構(UR賃貸住宅)「お申込み資格」(収入と貯蓄の基準)
- ・国土交通省「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」(令和3年10月)
- ・国土交通省・法務省「残置物の処理等に関するモデル契約条項」(令和3年)/同Q&A(令和7年10月)
- ・住宅セーフティネット法(令和7年10月1日施行の改正法)
入院の保証人がいない
施設の身元引受人
死後事務委任契約
孤独死を防ぐ見守り
認知症と口座の凍結
老後の持ち家
遺言書の書き方
葬儀と、継ぐ人がいないお墓
保証人代行と身元保証会社