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高齢で賃貸を断られたら。保証人なしで借りる方法とセーフティネット住宅

更新

保証人がいなくても契約はできます。ただ、一般の物件に飛び込みで申し込むかぎり、年齢で断られやすいのは変わりません。探し方を変えると通ります。

頼れる家族がいない人の実態調査2026 — 回答者の声

「今のアパートが老朽化していて、この先退去することになった時、新しいアパートの保証人とか緊急連絡先を頼める人がいない。」
北海道・60代・女性

保証人はもう要りません。いまは保証会社を使います

保証会社は、家賃が払われなかったときに大家へ代わりに払う会社です。この形が広まったので、保証人を立てられないことは断られる理由になりません。保証料は、契約のときに家賃の0.5〜1か月分。そのあと1年ごとに1万円ほどです。

ただし審査はあります。年齢では落ちません。見られるのは次の3つです。

保証会社の審査で見られること

1

収入

家賃が収入に対して高すぎないかを見られます。年金でも大丈夫です。

2

過去の滞納

家賃を払えずに退去したことや、クレジットカードの支払いが止まったことがあると引っかかります。記録が残っていて照会されます。

3

緊急連絡先

連絡がつく相手を1人書く欄があり、空欄のままでは審査に進めません。親族でなくて大丈夫です。友人や知人でよいことになっています。連絡先であって保証人ではないので、名前を書かれた友人にお金を払う義務は一切ありません。

落ちても、そこで終わりではありません。保証会社ごとに基準が違うので、不動産会社に、ほかの保証会社を扱っていないか聞いてみてください。

契約書で名前を書く欄は3つあり、埋める人がそれぞれ違います。いま保証人を頼んでいる方が、その人を亡くしたときにどうなるかも含めて、賃貸の保証人がいないときにまとめています。

それでも年齢で断られるのは、亡くなったあとに部屋が片づかないからです

部屋を借りている人が亡くなると、その契約は相続人に引き継がれます。大家は勝手に解約できず、残った家具や家電も勝手に処分できません。相続人が見つからないと、その部屋は何年も空いたままになります。

発見が遅れて特殊清掃が入った場合は、そのあとおおむね3年間、次の入居者に伝えることになります。伝えれば家賃を下げざるを得ません。老衰や病気で亡くなった場合は伝える必要がないので、遅れるかどうかが分かれ目です。

そのうえで、大家には貸す相手を選ぶ自由があります。保証を選び直して受任者を決めてもらうより、断って次の申し込みを待つほうが早い。こちらから先に決めて申し出るか、最初から受け入れる前提の部屋に行くかの、どちらかになります。

当サイトの調査(頼れる家族がいない人の実態調査2026)では、入院・介護施設・賃貸のいずれかで断られるか条件を付けられた人のうち、3割が保証会社と契約して先に進んでいました。同じく3割は、いまも入る先を決められないままです。断られたあと何を用意するかで、分かれています。

大家が心配している3つと、それを消す手立て。契約が相続人に移り解約できない、には受任者を決めておくこと。荷物を処分できない、には撤去費用まで入った高齢者住宅財団の保証を選ぶこと。発見が遅れると次に貸すとき伝えることになる、には見守りが付いた居住サポート住宅にすること

保証の選び方と、荷物を引き取る人を先に決めておく

高齢者住宅財団の保証 ── 原状回復と荷物の撤去まで入っています

高齢者の住まいを専門に扱う財団が、家賃の保証をしています。普通の保証会社が保証するのは滞納した家賃だけですが、こちらは部屋を元に戻す費用と、残った荷物を撤去する費用まで入っています。大家がいちばん心配しているところが、これで消えます。

保証料は2年で月額家賃の35%、最低1万円。家賃6万円なら4万2千円です。年齢の上限はなく、生活保護を受けている方も使えます。条件は、家賃が月収の半分以下であること。年金だけでも見てもらえますし、足りなければ貯金の額でも判断してもらえます。

申し込みは大家か管理会社を通す決まりで、本人が直接は申し込めません。部屋を探すときに、不動産会社へ「高齢者住宅財団の保証を使いたい」と伝えます。

受任者 ── 亡くなったあとに、解約と荷物を引き受ける人

契約のときに「受任者はどなたですか」と聞かれることがあります。亡くなったあとに部屋を解約して荷物を引き取る役目を、誰かに頼んでおいてください、という意味です。保証人が引き受けるのは家賃の支払いで、こちらは亡くなったあとの解約と荷物。別の役目です。

頼める人がいなくても、自分で探さなくて大丈夫です。いちばん多いのは、その物件を管理している会社が引き受ける形です。不動産会社が候補を出します。大家と家賃保証会社は受任者にしないことになっています。部屋の解約が遅れるほど保証する家賃が増えて、借りた側と利害が食い違うためです。

亡くなったあとの手続きを頼む契約(死後事務委任契約)を結ぶなら、そこで頼む人にこの役目もあわせて頼めます。何を頼めて、いくらかかるかは死後事務委任契約にまとめています。

最初から高齢者を受け入れる前提の部屋を探す

保証人・保証会社見守り
UR賃貸住宅要りませんなし
セーフティネット住宅保証会社に入るなし
居住サポート住宅保証会社に入るあり

部屋の数は、URが団地のある地域だけ、セーフティネット住宅が全国、居住サポート住宅は始まったばかりでまだ少ない状況です。

UR賃貸住宅 ── 保証人も保証会社も要りません

本人の書類だけで契約できます。礼金、仲介手数料、更新料もかかりません。入居のときに要るのは敷金2か月分と、日割りの家賃・共益費です。

条件は収入です。家賃8万2,500円未満の部屋なら、月収が家賃の4倍あること。年金だけで足りない場合は、貯金が月額家賃の100倍あれば、それで代えられます。家賃6万円の部屋なら貯金600万円です。

セーフティネット住宅 ── 高齢者を断らないと届け出てある部屋

高齢者、障害のある方、子育て世帯などの入居を断らない、と大家が届け出た部屋です。専用の検索サイト(セーフティネット住宅情報提供システム)があり、都道府県と市区町村を指定して、家賃と間取りから探せます。

ただし、受け入れる人の種類は物件ごとに違います。高齢者を受け入れている部屋の見分け方と、探し先の使い分けはセーフティネット住宅にまとめています。2025年10月に決まりが変わって増えたものと、そのうちいま使えるものは住宅セーフティネット法にまとめています。

居住サポート住宅 ── 見守りが付いている部屋

2025年10月に始まった仕組みで、市区町村または都道府県が認めた部屋です。1日1回以上、通信機器を使った安否の確認があり、月1回以上は人が訪ねてきます。困りごとが出てきたら、介護や福祉の窓口につないでもらえます。

大家にとっては、発見が遅れる心配が消えます。始まったばかりで数は多くありませんが、増えていく仕組みです。

頼れる家族がいない人の実態調査2026 — 回答者の声

「身元保証人となってもらえる家族がいなければ、引越しや入院は諦めざるをえないのかどうか?」
奈良県・60代・男性

部屋探しに間に入ってもらえる窓口が、全国にあります

高齢者向けの部屋を扱ってきた不動産会社や管理会社、高齢者や生活に困っている人を支えてきたNPO法人、市区町村の社会福祉協議会。こうした、もともとこの分野で動いてきたところが、都道府県の指定を受けて相談を受けています。居住支援法人という名前がついていて、全国に1,100ほどあります。

相談の窓口を置くことに国の補助が出ているので、相談と部屋探しの手伝いは無料です。見守りや保証を契約する場合は、有料になります。

相談すると、ここまで引き受けてもらえます

1

部屋を探す

その地域で高齢者を受け入れている物件を教えてもらえます。内見や契約に付き添って、大家への説明を代わりにしてもらえます。

2

入居したあとの見守り

安否の確認や、困りごとの相談。保証会社に書く緊急連絡先を引き受ける法人もあります。

3

亡くなったあとの解約と荷物

2025年10月から、受任者として引き受けられるようになりました。頼める人がいない場合の受け皿になります。

4

家賃の保証

家賃債務保証をしている法人もあります。保証会社の審査に通らなかった場合の相談先になります。

近くの窓口がどこかは、市区町村の住宅の担当課で教えてもらえます。地域包括支援センターでも分かります。都道府県のホームページにも、指定した居住支援法人の一覧が載っています。

ただし、上の4つをどこまで引き受けてもらえるかは法人ごとに違います。一覧の見方と、電話で先に聞くことは居住支援法人とはにまとめています。

全国1,196法人のうち、家賃の保証か、亡くなったあとの片づけを自分で引き受けるのは147法人です。都道府県別の名前と電話番号は居住支援法人の一覧に並べています。

よく聞かれること

亡くなったあと、契約はどうなりますか

普通の賃貸借契約は、相続人に引き継がれます。相続人が解約するまで家賃が発生し続けるので、大家はそこを心配しています。

終身建物賃貸借という契約もあります。生きているあいだは契約が続き、亡くなった時点で終わります。相続人に引き継がれません。ただし都道府県の認可を受けた住宅でしか結べず、そのほとんどが高齢者向け住宅です。結べる住宅の探し方は終身建物賃貸借とはにまとめています。

いま住んでいる部屋でも、受任者を求められますか

後から求められることはあまりありません。賃貸借契約そのものを結び直すか、更新のときに合意する必要があるためです。

年齢だけを理由に断るのは、決まりに反しませんか

大家には貸す相手を選ぶ自由があるので、断ること自体は認められています。そのうえで、高齢者を断らないと届け出た部屋(セーフティネット住宅)や、見守りが付いた部屋(居住サポート住宅)を用意する形で、選べる部屋を増やす方向に進んでいます。

保証料を安くする方法はありますか

保証料を助成している市区町村があります。助成の条件と金額は市区町村ごとに違うので、住んでいる市区町村の住宅の担当課で確認してみてください。