住宅セーフティネット法。2025年10月に変わったことと、いま使えるもの
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変わったのは、大家さんが断る理由を消すための決まりです。借りる側の決まりは変わっていません。増えたのは4つで、いま部屋探しに使えるのは保証会社だけです。 国が認めた12社は、緊急連絡先を法人の名前と電話番号で受け付けます。 緊急連絡先を引き受けてもらう契約は、その法人と自分で結びます。 部屋を探すときに、不動産会社へ聞くのは2つです。 「認定を受けた保証会社を扱っていますか」「緊急連絡先は法人でもよいですか」。

ここでは、部屋を借りるときの話をまとめています。入院のときに保証人を求められた場合は入院の保証人がいないにまとめています。
大家さんが断る理由は、亡くなったあとの部屋のことです
住宅セーフティネット法は、住まいに困っている人が部屋を借りられるようにするための法律です。 それが変わり、2025年10月1日から新しい決まりが動いています。
認定を受けた保証会社を扱う不動産会社なら、頼める家族がいなくても申し込めます。 ただし、大家さんが貸す相手を選ぶ自由は、そのまま残っています。 「高齢だから断ってはいけない」という決まりにはなっていません。
大家さんが高齢のひとり暮らしを断る理由は、ほぼ一点に集まっています。 亡くなったあとの部屋のことを心配しています。 国が賃貸住宅の管理会社に聞いた調査では、断る理由のうち9割がこれでした。 家賃を払えるかどうかは1%ほどです。 亡くなったあとに部屋が片づかない、次に借りる人に、部屋で人が亡くなったことを伝えなければならない、 荷物を勝手に処分できない。入居の申込書で年齢を見た時点で、その心配が先に来ます。
増えた4つのうち、いま部屋探しに使えるのは保証会社だけです
用意されたのは4つです。緊急連絡先を法人でよいと認めた保証会社、見守りが付いた部屋、 亡くなったあとの荷物を片づける法人、それと契約が相続されない借り方。
この4つは、どれも国が「作ってよい」と決めたところまでです。 作るかどうかを決めるのは、大家さんであり、保証会社であり、市区町村です。 決まった日から行き渡るまでには、時間がかかります。

保証会社は、申請さえすれば増えていくので、すでに全国で使えます。 残りの3つは、まだ数が少ない状態です。いま探すなら、保証会社からになります。
まだ数が少ない3つのうち、1つめは見守りが付いた部屋です。居住サポート住宅といいます。 センサーなどで1日1回以上、無事かどうかが確かめられ、月に1回以上は人が訪ねてきます。全国で353戸です。
国が運営しているサイトセーフティネット住宅 情報提供システム居住サポート住宅で絞り込めます。都道府県と市区町村を指定して探せます。物件ごとに問い合わせ先の会社名と電話番号が出ます。2つめは、亡くなったあとに部屋に残った荷物の片づけを引き受ける法人です。 全国で70法人しかないので、頼むなら、 亡くなったあとの手続きを扱う司法書士や行政書士を当たるほうが早く見つかります。
3つめは、契約が相続されない借り方です。終身建物賃貸借といいます。 亡くなった時点で契約が終わるので、大家さんが相続人を探さなくて済みます。 認可を受けた住宅の多くはサービス付き高齢者向け住宅で、ふつうの賃貸に使えるのは281戸です。認可の手続きが簡単になったので、これから増えます。
緊急連絡先に書ける家族がいなくても、申し込めます
部屋を借りる契約書には、連帯保証人の欄と、緊急連絡先の欄が別々にあります。 連帯保証人の欄は家賃保証会社が埋めます。民間の賃貸のおよそ8割が、この埋め方です。 緊急連絡先の欄は、それとは別に残ります。 頼める家族がいない方は、緊急連絡先の欄が埋められないまま、 申し込みを受け付けてもらえないことがあります。
その家賃保証会社のうち、国が基準を決めて認めたものを、認定を受けた保証会社といいます (正式には認定家賃債務保証業者といいます)。いま12社あります。 認定を受けた保証会社は、緊急連絡先を法人の名前と電話番号で受け付けます。 親族などの個人に限ってはいけない、と国が決めています。 頼める家族がいなくても、申し込みを受け付けてもらえます。
受け付けてもらえるのと、審査に通るのは別です。 家賃を払っていけるかどうかは審査されます。見られるのは、収入・貯金・年金の見込みです。 年齢だけを理由に落とすものではありませんが、通らないことはあります。 通らなかったときは、別の保証会社を当たるか、家賃を下げた部屋にするかになります。
書くのは、緊急連絡先の役目を引き受ける契約をした法人の名前と電話番号です。 引き受けているのは、都道府県が指定した居住支援法人や、緊急連絡先の代行を扱うNPOです。
「費用負担があるとしても公的機関がおこなう事業がないのか、進行中なのかどうか、民間ではない事業の状況が知りたい」
引き受けてもらうのにかかる額は、住んでいる市区町村に、緊急連絡先を引き受ける事業があるかどうかで、まず変わります。
東京都大田区は、区が紹介するNPOが引き受けていて、2年で1万1千円です。 区が5千円を助成するので、初めの2年は6千円で済みます。 こういう事業があるかどうかは、市区町村の住宅の担当課が知っています。
この事業が無ければ、居住支援法人や、緊急連絡先の代行を扱う会社と、自分で契約することになります。 緊急連絡先だけを引き受けるところは少なく、 法人が電話や訪問で様子を確かめる見守りとまとめた形になるので、 年に2万円から4万円ほどになります。初めに別の額を取るところもあるので、契約の前に、初めに払う額と、毎年払う額の2つを聞いてみてください。これとは別に、家賃保証会社に払う保証料があります。 契約のときに家賃の半月分から1か月分ほどで、家賃6万円なら3万円から6万円ほどです。 そのあとは1年ごとに1万円から2万円ほどの更新料がかかります。 誰に頼めるかの比べ方は賃貸の保証人代行にまとめています。
12社という数を見ると、少なく思えます。 自分に使えるかどうかは、この数ではなく、その部屋を扱う不動産会社が、 その12社のどれかを使っているかで決まります。
保証会社を選ぶのは不動産会社です。 こちらから12社を指名することはできません。
指名はできませんが、名前を知っておくと、 「部屋を元に戻す費用まで入った保証にできませんか」と不動産会社に聞いてみることができます。 12社のうち1社は高齢者住宅財団です。 もともと高齢者の家賃保証を専門にやってきたところです。 ふつうの保証会社が保証するのは滞納した家賃だけです。 こちらは滞納した家賃に加えて、部屋を元に戻す費用と、訴訟になったときの費用まで入っています。 保証料は家賃6万円の部屋を2年借りるなら2万1千円で、ふつうの保証会社より安く済みます。 ただし、この財団を使うかどうかを決めるのも大家さんと不動産会社です。 高齢者住宅財団をふくめて、高齢で部屋を断られたときにできることは高齢で賃貸を断られたらにまとめています。
生活保護を受けて見守りの部屋に入る方は、家賃の払い方が変わりました
これまでは、家賃にあたるお金が本人の口座に入り、そこから大家さんへ払っていました。 2025年10月からは、見守りが付いた部屋に入る場合、 市区町村が大家さんへ直接払うのが原則になりました。代理納付といいます。 本人が受け取る額は、これまでと同じです。大家さんから見ると、家賃が遅れる心配がなくなります。
相談の場が無い町でも、市区町村の窓口から居住支援法人にたどり着けます
住まいの相談を受ける場を、居住支援協議会といいます。 市区町村と、不動産の団体と、福祉の団体が集まって、住まいに困っている人と部屋をつなぐ場です。 これを市区町村に置くように努めることが、2025年10月から決まりました。 置かなくても罰はないので、まだ置いていない市区町村のほうが多くあります。

自分の町に無くても、市区町村の住宅の担当課に電話をすれば話が進みます。
電話をして、 「保証人がいなくて部屋を借りられずに困っています。近くの居住支援法人を教えてもらえますか」 と伝えてみてください。名前と電話番号を教えてもらえます。 課の名前は市区町村によって違うので、住まいのことを聞きたいと言えばつないでもらえます。 居住支援法人が何を引き受けてくれるかは居住支援法人とはにまとめています。
いま、不動産会社に聞くこと
いま部屋を探しているなら、聞くのは2つで足ります。
店頭で聞く2つ
認定を受けた保証会社を扱っていますか
扱っていれば、緊急連絡先は法人の名前で通ります。
緊急連絡先は、法人でもよいですか
認定を受けていない保証会社でも、法人で通る会社があります。法人でよいと言われれば、頼める家族がいなくても申し込めます。
どちらも扱っていなければ、居住支援法人に相談すると、扱っている不動産会社を教えてもらえます。
見守りが付いた部屋を待つより、ふつうの部屋を保証会社で通すほうが早く決まります。 残りの3つは、次に引っ越すときに、もう一度探してみてください。
国に登録された、断らない部屋の探し方はセーフティネット住宅にまとめています。
よく聞かれること
法律が変わったのに、まだ年齢で断られるのはなぜですか
大家さんが心配していることが、まだ残っているからです。今回の改正で用意されたのは、荷物や部屋のことで大家さんが困らないようにする決まりです。それで返事が変わるかどうかは、部屋ごとに違います。
断られた理由は、不動産会社に聞いてみてください。「亡くなったあとの部屋のことが心配」と言われたら、返す言葉は2つです。「認定を受けた保証会社を扱っている物件はありませんか」「部屋を元に戻す費用まで入った保証にできませんか」。「緊急連絡先が書けない」で話が終わっているなら、「緊急連絡先は法人でもよいですか」の一言で通ることがあります。
亡くなったあとの手続きを頼む契約を先に決めておく、という手もあります。死後事務委任契約といって、実費まで入れると100万円ほどです。これは部屋を借りるために要る額ではありません。亡くなったあとの片づけを頼んでおく場合の額です。誰に何を頼めるかは死後事務委任契約とはにまとめています。
遺言書は書いてあります。それでも、亡くなったあとの部屋のことは心配したほうがいいですか
遺言書で決められるのは、財産を誰に渡すかです。部屋を引き払う、荷物を片づける、電気やガスを止める、という手続きは、遺言書には書けません。
これをするのは、相続人です。ほかには、遺言で決めた遺言執行者と、死後事務委任契約を結んでおいた司法書士や行政書士がします。遺言執行者は、遺言のとおりに口座の解約や名義の書き換えをする係の人です。遺言書を書いているだけでは、この心配は残ります。
誰に何を頼めるかは死後事務委任契約とはに、相続人がいないときに財産を渡す方法は遺言書の書き方にまとめています。
建物が古くなったことを理由に、大家さんから出てほしいと言われました
2年ごとに更新している、ふつうの賃貸なら、大家さんが更新しないと言うには正当な理由が要ります。建物の傷み具合だけで決まるものではなく、大家さんと借りている側それぞれの事情を比べて判断されます。大家さんがそれを知らせるのは、期間が終わる1年前から6か月前までのあいだと決まっています。
引っ越しの費用や、次の部屋を探す手伝いは、立ち退きの話し合いのなかで求めることができます。その場で返事をする必要はありません。
いま住んでいる部屋にも、何か影響がありますか
いま住んでいる部屋の契約は、そのままです。更新のときも、これまでどおりの内容で続きます。関わってくるのは、次に部屋を借りるときです。
認定を受けた保証会社の12社は、どこで分かりますか
国が一覧を公表していて、認定番号と会社名が並んでいます。名前を控えるより、扱っているかどうかを不動産会社に聞くほうが早く済みます。
国が公開している名簿認定家賃債務保証業者一覧認定番号と会社名が並んでいます。会社ごとの連絡先や、扱っている地域までは載っていません。




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