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身元引受人がいないとき、いくらかかるか。市区町村が肩代わりする分があります

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頼める家族がいなくても、介護施設に入れます。入居契約書の欄に書ける人がいなくても、取れる道は4つあって、決める時期が2つに分かれます。

いま決めておけるのは2つ。 判断ができているうちに頼む人を決めておく任意後見(判断が難しくなったときに、 契約やお金の管理を代わりにしてもらう人を、いまのうちに自分で決めておく契約)と、 民間の身元保証会社と契約することです。 任意後見の中身は任意後見とはにまとめています。

判断が難しくなりはじめてから使うのが2つ。 成年後見制度(判断が難しくなった人に代わって契約やお金の管理をする成年後見人を、家庭裁判所がつける仕組み)と、 市区町村に相談する形です。かかるお金は、4つとも違います。

介護施設の入居契約書には、本人のほかに、利用料の支払いや、急変のときの連絡、 亡くなったあとの引き取りを引き受ける人が署名する欄があります。 介護施設によっては身元保証人・連帯保証人とも呼ばれますが、同じ欄のことです。

成年後見人に払う報酬には、市区町村が肩代わりする仕組みがあります。 ただし、この助成には財産の条件があります。預貯金が少なく、土地や家屋を持っていない方が対象です。

民間の身元保証会社は最初に契約金と預けるお金で100万円ほど、成年後見は最初が数千円で毎月2万円です

介護保険で入るところ(特別養護老人ホームと老人保健施設)では、 身元引受人がいないことだけを理由に入所を断ってはいけないことになっています。 断られたときは、市区町村の介護保険の担当課に伝える道もあります。 それでも条件を挙げられるのは、利用料が払われなくなったとき、入院の手続きが要るとき、 亡くなったあとの引き取りのときに困るのが介護施設の側だからです。

申し込みのときに、介護施設の相談員に書ける人がいないと伝えると、 介護施設が条件として挙げるのは、4つのうちの3つです。 任意後見はいまの自分が決めておくもので、介護施設が条件に挙げるものではありません。 欄の中身と、条件そのものの説明は身元引受人とはにまとめています。ここではお金の掛かり方を並べます。

頼む先と、欄始めるときに要る額そのあと、毎月いくら・いつまで
成年後見署名はしない収入印紙と郵便切手で数千円ほど。鑑定を求められたときはその費用が別にかかる専門職なら月2万円ほど。亡くなるまで続く
市区町村署名はしない相談は無料。通帳を預かってもらうと訪問1回1,200円ほど月2回で月2,400円ほど。使っているあいだ続く
身元保証会社署名する契約金30万円から70万円。別に預けるお金50万円から150万円月3,300円から月11,000円の会費がある会社もあり、契約しているあいだ続く

最初に用意する額がいちばん大きいのが、身元保証会社です。成年後見は始めるときの実費が数千円で、重いのは毎月のほうです。 10年でみると順番が変わって、助成が使えない場合の成年後見が240万円ほどでいちばん重くなります。

10年でみた合計。成年後見は助成が使えれば24万円ほど、使えなければ240万円ほど。市区町村に相談する形は29万円ほど。民間の身元保証会社は契約金と会費で70万円から200万円ほど。入居契約書の欄に署名してもらえるのは身元保証会社だけ。

後見人がするのは、お金の管理と契約の手続きです。 介護施設が後見人をつけることを条件に挙げるのは、利用料の支払いも、入院の手続きも、 亡くなったあとの費用の精算も、後見人の仕事に入るからです。 ただし、引き受ける人の欄に署名するのは、後見人の仕事ではありません。 署名がないまま進めるかどうかは、介護施設によって違います。

介護施設に説明するのは自分です。地域包括支援センターに先に相談していれば、そこの職員が一緒に説明することもあります。 入院のときの保証人は介護施設の身元引受人とは別枠で、そちらは入院の保証人がいないときに書いています。部屋を借りるときの保証人は、家賃保証会社を使えば立てなくても借りられます。 そちらは高齢で賃貸を断られたらにまとめています。

まず電話するのは、市区町村の地域包括支援センターです。65歳より前でも、先のことの相談として電話できます。 頼める家族がいないことと、お金の見通しが立たないことを、そのまま伝えてみてください。

頼れる家族がいない人の実態調査2026 — 回答者の声

「何も創造できないので、何から始めるべきか」
千葉県・60代・男性

市区町村に相談する形は、社会福祉協議会が通帳を預かる仕組みです

日常生活自立支援事業といいます。 住んでいる市区町村の社会福祉協議会が行っていて、申し込む先もそこです。 社会福祉協議会から職員が訪ねてきて、通帳を預かり、生活費をおろして届けます。

訪問1回あたり1,200円ほど。月2回で月2,400円ほどです。 生活保護を受けている方は無料です。 4つの中で、続けて払う額がいちばん少なくて済みます。

使えるのは、判断が難しくなりはじめた方です。 判断ができている方は、この事業では受けられません。 お金の出し入れを代わりにしてもらう仕組みなので、社会福祉協議会は入居契約書の欄に署名しません。 署名のない欄をどう扱うかは、そこから先の介護施設との話し合いになります。

それでも介護施設が条件に挙げるのは、利用料が毎月そのまま払われる形になるからです。 地域包括支援センターや民生委員が日ごろの連絡を持つ形と組み合わせて、 誰が何をするかを決めていきます。

後見人に払う報酬は、条件が合えば市区町村が肩代わりします

肩代わりする仕組みには、成年後見制度利用支援事業という名前がついています。 後見人に払う報酬と、申立てにかかったお金を助成します。 報酬の助成には、ひと月あたりの上限があります。

自宅にいるあいだの上限は月28,000円です。

頼める親族がいない場合、成年後見人になるのは弁護士・司法書士・社会福祉士などの専門職です。 報酬は家庭裁判所が、本人の財産と後見人がした仕事の中身を見て決めます。 財産が少なければ報酬も低くなりますが、専門職に頼む以上、無報酬にはなりません。

介護施設に入ったあとは、上限が月18,000円に変わります。

介護施設に入ったあとの例。市区町村が出す上限は月18,000円で、後見人に払う報酬が月20,000円なら、はみ出す2,000円だけを自分で払う。報酬が月30,000円なら、はみ出す12,000円を自分で払う。預貯金と持ち家の条件に当てはまる場合。

申立てにかかったお金も、同じ仕組みの中に入ります。 収入印紙、郵便切手代、診断書料、そして鑑定を求められたときの鑑定費用まで対象にしているところもあります。

使えるかどうかの基準は、市区町村で決めています。 たとえば堺市では、世帯の預貯金などが「50万円×世帯の人数」以下で、 土地や家屋を持っていないこと、としています。 お住まいの基準は「市区町村名+成年後見制度利用支援事業」で検索すると出てきます。

住民税が非課税ではないけれど、100万円は出せない。この場合は成年後見です。 助成の条件は、そのときの預貯金で見ます。 いま当てはまらなくても、財産が減ってから申請すれば当てはまることがあります。 助成が使えないあいだは、月2万円ほどを本人の財産から払います。

もうひとつ、誰が申し立てたかで対象を分けているところもあります。 市区町村長が申し立てた分だけを助成するところと、本人や親族が申し立てた分も助成するところに分かれます。

親族が申し立てられないときは、市区町村長が代わりに申し立てます

後見開始の申立てができる人は、法律で決まっています。 本人、配偶者、四親等内の親族(おじ・おば、甥・姪、いとこまで)、それに検察官などです。

頼れる親族がいない人にとって、この中に当てはまるのは自分だけです。親族はいても、事情があって頼めない場合も同じです。 検察官が申し立てるのは事件にかかわる場面だけなので、頼んで動いてもらえるものではありません。 自分で申し立てられるのは、判断が難しくなりはじめた段階までです。

そこを埋めるのが、市区町村長の申立てです。 身寄りがないなどの理由で親族が申し立てられない方について、 代わりに家庭裁判所へ申し立ててくれます。

事情を聞いたうえで、市区町村が判断します。 連絡が行くのは、おじ・おば、甥・姪、いとこまでです。 申し立てる気があるかを聞く連絡で、こちらから止めることはできません。 親族はいるが頼めない場合も、その事情をそのまま話して構いません。

申立てのときに用意するのは、収入印紙が800円と2,600円で合わせて3,400円、 それに連絡用の郵便切手で数千円。あわせて1万円までです。 鑑定を求められたときだけ、これとは別に鑑定の費用がかかります。 鑑定が求められるかどうかは診断書を見た家庭裁判所が決めて、額も家庭裁判所から知らせがあります。

申立ての書類は自分でそろえられます。 司法書士や弁護士に頼むこともできて、いくらかかるかは、 住んでいる都道府県の司法書士会・弁護士会の相談窓口で分かります。

後見人が決まるまでには数か月かかります。 そのあいだに介護施設へ入れるかどうかは、介護施設が決めます。 入居の順番が次の人に回ることもあるので、 申立ての手続きに入っていることを伝えておくと、待ってもらえることがあります。

身元保証会社に払うお金は、契約金と、預けるお金に分かれます

契約金は、入居契約書の欄に署名して、利用料の支払いと急変のときの連絡先を引き受けてもらう代金です。 預けるお金は、亡くなったあとの葬儀や片づけの費用にあてるために、先に渡しておくものです。 後者は使わなければ残ります。

残ったお金は、契約で決めた渡し先に渡ります。 渡す相手がいない場合は、葬儀や納骨の費用に回す、遺言で渡す相手を決めておく、 寄付する先を決めておく、のどれかになります。

頼れる家族がいない人の実態調査2026 — 回答者の声

「医療費 葬式代などを聞いておきたいで。」
埼玉県・60代・男性

身元保証会社だけが、入居契約書の欄に署名してくれます。 申し込みの書類が埋まるので、介護施設の審査に進みやすくなります。 後見人が決まるまでの数か月を待たずに動けるのも、ここだけです。

契約の前に、2つを聞いてみてください。 途中でやめたときに戻る額と、預けたお金をどこに置くか。身元保証会社の口座に入れていると、その会社が倒れたときに戻ってこないことがあります。信託銀行など別のところに預けてあれば、そのまま残ります。

この2つを聞いておくと、やめるときに困りません。 国が置いている消費生活の相談窓口には、契約金と預けるお金を合わせて140万円を払っていたのに、 聞いていた安否確認も、頼んだ書類の作成も行われず、 解約したあとに戻ってきたのは50万円だけだった、という相談が届いています。 聞いた答えは、書面でもらっておきます。

会社ごとの料金と、預けたお金の扱いは身元保証サービスとはに並べています。

お金が続かず、家で暮らすのも難しいときは、市区町村が入所を決める養護老人ホームがあります

養護老人ホームは老人福祉法の施設で、申し込む先が介護施設ではありません。 だから、身元引受人がいないことを理由に断られることはありません。

入るには、2つの事情が両方そろっていることが要ります。 ひとつは経済的な理由で、生活保護を受けている世帯か、世帯の住民税の所得割が非課税であること。 もうひとつは、自宅で暮らすのが難しい事情です。 自宅が無い、家賃が払えない、身のまわりのことができる人が周りにいない。 お金が少ないだけでは入れず、暮らしの側の事情も見られます。

入所したあとの費用は、本人の収入で決まります。 きょうだいの収入は、本人からの聞き取りで調べます。 どこまで聞かれるか、きょうだいに連絡が行くかどうかは、市役所の高齢福祉の窓口で確認できます。

前の年の収入から税金や社会保険料、医療費を引いた額が、年27万円までなら月0円。 年96万円ほどなら月47,800円。年150万円を超えると月81,100円からです。 日用品の代金のように、ここに含まれないものもあります。 いま挙げたのは広島市の表です。ここだけ広島市なのは、階層ごとの額を表で公開しているためで、 額そのものは市によって違います。 「市区町村名+養護老人ホーム 費用徴収」で、お住まいの表が出てきます。

特別養護老人ホームとは別のものです。 特別養護老人ホームは介護保険で入るところで、要介護3以上が目安になります。 養護老人ホームは介護の必要さではなく、暮らしの事情で入ります。

よく聞かれること

後見人をつけると、入居契約書の欄はどうなりますか

欄をどう扱うかは、介護施設ごとに違います。申し込みのときに「後見人をつける見込みですが、この欄はどうしますか」と聞くと、その介護施設の扱いが分かります。同じ介護施設でも、身元保証会社と契約すれば欄は埋まります。「それでは受けられない」と言われたときは、断られた事情ごと市区町村の高齢者の相談窓口に伝えて、次の介護施設を探します。

後見人をつけたあと、途中でやめられますか

成年後見人がつくと、本人が亡くなるまで続きます。判断が戻ったときは家庭裁判所に申し立てて終わらせられますが、それ以外の理由でやめることはできません。月2万円ほどが亡くなるまで続く前提で、使うかどうかを決めることになります。

生活保護を受けていても、後見人はつけられますか

つけられます。申立てにかかるお金も、後見人に払う報酬も、成年後見制度利用支援事業の対象です。生活保護を受けている方は、助成の基準にそのまま当てはまります。申立てを頼める親族がいない場合は、市区町村長が代わりに申し立てます。担当のケースワーカーがいる方は、その方に伝えるのが早道です。

身元保証会社と契約したあとで、後見人をつけることもできますか

できます。ただし引き受ける中身が重なるので、二重に払うことになります。身元保証会社との契約を続けるかどうかは、途中でやめたときに戻る額しだいです。