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独居の見守り。申し込まなくても動く仕組みと、それでも空く最初の1日

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孤独死という言い方をしますが、変わるのは、見つかるまでの日数です。 自宅で亡くなった一人暮らしの方のうち、3日以内に見つかっているのは6割ほどです。 8日以上たってから見つかった方が3割近く、1か月を超えてからの方も1割近くいます。 日数が延びるほど部屋の傷みが大きくなり、片づけにかかるお金が増えます。

そのお金は、まず自分の遺産から出ます。 借りている部屋なら、遺産で足りなかったぶんは大家さんの持ち出しになります。 持ち家で相続人がいないときは、お金を貸していた人や、生前に世話をしていた方が、 家庭裁判所に家の始末をする人を選んでもらいます。 誰も申し立てなければ、家も荷物もそのまま残ります。 額の目安は遺品整理の費用にまとめています。

どこまで備えるかは、自分で決めることです。何もしないという選び方もあります。 そのうえで、申し込まなくても市区町村の側で動いている仕組みがあります。

頼まなくても、市区町村が名簿を作っています

見守りというと、自分で申し込んで契約するものを思い浮かべます。 機械を置いて、毎月お金を払って、異常があれば人が来る形です。 それとは別に、こちらが何も出していないのに名前が載っている名簿があります。

市区町村の見守りは、この名簿から始まります。 年齢とひとり暮らしという条件で、住民票から拾って作ります。 市区町村のページでは「独居」と書かれます。ひとり暮らしのことです。 本人が手を挙げるものではありません。 名簿に載ると、その地区の民生委員が訪ねてくることになっています。

名簿に載るのは、多くの市区町村で70歳か75歳からです。 自分の市が何歳からかは、高齢福祉の担当課に聞いてみてください。

市名簿に載る方
神戸市70歳以上のひとり暮らしと、75歳以上だけの世帯で、その年に新しく当てはまった方
町田市75歳以上のひとり暮らしで、介護保険のサービスを使っていない方

神戸市は、先に市から手紙が届いて、そのあと民生委員が訪ねてくる形です。 手紙が来ない市もあるので、いきなり訪ねてきて驚く方もいます。 先に手紙が来るかどうかも、同じ担当課で分かります。 倒れたときに気づいてもらう方法の全体は孤独死を防ぐ見守りに並べています。

70歳前でも、今日できることがあります。ひとつは、救急医療情報キットを自分で作ることです。 持病・かかりつけの病院・飲んでいる薬・連絡先を書いた紙を、 ふたのある容器に入れて冷蔵庫に置いておきます。救急隊が来たときに、その容器を開けます。

65歳以上のひとり暮らしの方には、市区町村が容器ごと配っています。 それより下の年齢でも、自分で作れば同じです。 「市の名前 救急医療情報キット」で調べて、書き込む紙が出てくれば印刷します。 出てこなければ、同じ内容を手で書けば足ります。 容器は付いてこないので、自分で用意することになります。A5の紙が入る大きさが目安です。

もうひとつは、地域包括支援センターに行くことです。 社会福祉士や保健師が話を聞いて、使える制度や事業所を探します。 その場で何かが始まるわけではありませんが、次に困ったときに、一から説明せずに済みます。

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神奈川県・60代・女性

民生委員は、地区ごとに決まっている担当者です

自分で選ぶ相手ではなく、住んでいる地区で決まっています。 報酬はなく、活動にかかる実費だけが出ます。保険や健康食品を売りに来ることはありません。

聞いたことを外に漏らさないことが、法律で決まっています。 近所の方が世間話をしに来たのとは、そこが違います。

任期は3年で、続けて引き受けることもできます。 去年と違う人が訪ねてきたら、担当が代わったということです。 名前と連絡先は、そのつど控え直すことになります。

訪ねてきた民生委員がすること(町田市の場合)

1

相談先の案内

困ったときにどこへ行けばいいかを教えます。

2

救急医療情報キットの案内

冷蔵庫に置く容器を配っている市区町村では、その受け取り方を教えます。

神戸市の民生委員は、これに加えて、困っていることや体の具合を聞いて回ります。 必要なら市区町村や事業所につなぐところまでが役目です。 自分で介護のサービスを手配したり、お金を預かったりはしません。

市区町村によっては、緊急通報の申し込みに要る協力員として名前を書いてもらえることもあり、 そちらは自治体の見守りサービスにまとめています。

新聞屋さんやガス・水道の検針の方も、異変を市区町村に知らせます

市区町村が事業者と見守り協定を結んでいます。 仕事で家の前まで来る人が、異変に気づいたら役所に連絡する形です。 新聞、ガス、水道、宅配、生協、不動産など、家に来る会社が入っています。見守り協定を結んでいる市に住んでいれば、それだけで対象になります。

自分の市が結んでいるかは、「市の名前 見守り協定」か「市の名前 見守りネットワーク」で 調べると、協定を結んだ会社の一覧が出てきます。 出てこなければ、高齢福祉の担当課で聞いてみてください。

気づく目安は、郵便受けに新聞や郵便物がたまっている。 同じ洗濯物が何日も干したままになっている。異臭がする。 どれも、玄関の外から分かることです。

気づいた事業者は、命に関わりそうなときは110番か119番、 そうでないときは市区町村の高齢者の相談窓口に連絡します。 連絡を受けた役所が、家を訪ねて様子を確かめます。

郵便受けや洗濯物が、そのまま知らせになる仕組みです。 新聞も宅配も取っていない家にも、ガスと水道の検針の方は来ます。 ガスの検針は毎月1回です。水道は東京都で2か月に1回、大阪市では毎月と、市によって違います。 電気はメーターを遠くから読めるようになり、検針の方は来なくなりました。

ガスも水道も、メーターだけ見て帰るので、顔を合わせることはありません。 それでも、家の前まで来る人がいるかどうかで、気づかれるまでの日数は変わります。

集合住宅では、ベランダの洗濯物は外から見えません。 気づかれるとすれば、1階の郵便受けに新聞や郵便物がたまっていることです。 管理人がいる建物なら、その方の目にも入ります。 見守り協定には不動産の分野も入っていて、管理会社が連絡することもあります。

見守り協定で家の前まで来ることになっている人。新聞を取り宅配も頼んでいれば、新聞・宅配・ガス・水道の4人。新聞を取らず宅配も頼まないと、ガスと水道の検針の2人になる。

新聞も宅配も取っていないなら、機械に見ていてもらうか、人に訪ねてきてもらうかを、 先に決めることになります。月額と型は見守りサービスの選び方と費用にまとめています。

地域包括支援センターには、こちらから相談に行けます

事業者からの連絡も、民生委員からの連絡も、地域包括支援センターに集まります。 ところが、この名前で呼んでいない市があります。 世田谷区と神戸市は「あんしんすこやかセンター」、東京都北区は「高齢者あんしんセンター」、 ふじみ野市は「高齢者あんしん相談センター」です。

「市の名前 地域包括支援センター」で調べると、その市での呼び名のページが出てきます。 正式な名前だけで調べると、自分の市のページに行き着かないことがあります。

見守りのことを受ける課も、高齢福祉課、長寿福祉課、介護保険課と、名前が違います。 代表番号にかけて「ひとり暮らしの高齢者の見守りのことで」と言えば、その課につないでもらえます。

相談にお金はかかりません。 年齢も、介護保険を使っているかどうかも関係ありません。 暮らしのことも、体のことも、お金のことも、まとめて受けてもらえます。

一つの市の中にいくつも置かれていて、住んでいる場所で行き先が決まります。 どこが担当かは、市のページに一覧があります。

名簿に載っていても、訪問が来ないことがあります

町田市は「地区の民生委員が不足している地域は、訪問がない場合があります」と書いています。名簿に載っているかどうかと、実際に人が来るかどうかは別です。

来たとしても、民生委員の訪問は年に1回か2回です。 見守り協定も、仕事で家の前まで来たときに気づけば、という形です。 たまった郵便物や、干したままの洗濯物が目に入るまでには、何日かかかります。

倒れてから誰かが気づくまでにかかる時間。申し込んだ見守りはその日。見守り協定は数日。民生委員の訪問は1週間より先で、年に1回か2回。

頼まない見守りでできるのは、名簿に載ることと、地区の民生委員が誰か分かることです。 困ったときに、こちらから電話をかけられます。 名前と連絡先さえ控えておけば、体の具合が悪くなった日に、どこへ言えばいいかで迷わずに済みます。

名簿に載っているから大丈夫、見守り協定があるから誰か気づいてくれる、と考えると、 倒れてから見つかるまでの、いちばん大事な最初の1日が空きます。 生きているあいだに見つかれば、その日のうちに手当てを受けられます。 亡くなっていた場合も、日数が短いほど部屋の傷みは小さくて済みます。

訪問がないことを町田市は書いていますが、書いていない市でも同じです。 その地区で引き受ける人が足りなければ、訪問は来ません。 名簿に名前があっても、誰も訪ねてこない家があります。

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その1日を埋めるには、自分で申し込む見守りが要ります。 倒れた日のうちに見つけてもらえます。 申し込んでも、市区町村の名簿から名前が消えるわけではありません。 名簿と民生委員は、そのあと相談できる先として残ります。

倒れて運ばれ、助かったあとのことも、同じ先で相談できます。 退院してからの暮らしや、お金のことを、住んでいる場所で決まった先に持っていけます。

よく聞かれること

70歳前でも、民生委員に相談できますか

民生委員は住んでいる地区ごとに決まっていて、年齢で担当が分かれているわけではありません。名前と連絡先は、高齢福祉の担当課か地域包括支援センターで教えてもらえます。ただし定期の訪問は、名簿に載る年齢からの市が多く、札幌市南区は70歳になった方を訪ねています。それより前は、こちらから相談する形になります。

民生委員の訪問は断れますか

答えなくてもかまわない、と書いている市区町村があります。札幌市は「任意の調査です」としています。「いまは結構です」とだけ伝えれば終わります。あとから受けたくなったときは、区役所か担当の民生委員に相談すれば、定期の訪問を頼めます。

自分の地区の民生委員が誰かを知りたいときは

高齢福祉の担当課で教えてもらえます。地域包括支援センターでも分かります。名前と連絡先を控えておくと、こちらから相談したいときに使えます。訪問を待たずに、自分から電話をかけてもかまいません。

見守り協定に入っている会社かどうかを調べられますか

見守り協定を結んだ会社の一覧を公開している市区町村があります。世田谷区は分野ごとに社名を載せています。一覧に無い会社の配達員が気づいて連絡することもあります。

倒れて見つかったあと、入院の手続きは誰がしますか

運ばれた先で保証人を求められることがあります。保証人がいないことだけを理由に診療を断ることは、法律で認められていません。書いてくれる方がいなくても、病院の相談窓口で代わりの方法を相談できます。その相談の進め方は、入院の保証人がいないときにまとめています。